2010年7月1日木曜日

小学校とは

次は小学校です。実は、私が受ける相談で、一番多いのが小学校を作りたいというものです。おそらく、お子様が小学校に通われていて、相当、不満があるのfでしょうね。幼稚園は、選択の余地がありますし、保育所に預けたり、通わせないという方法もありますが、小学校は避けて通れません。しかも、6年間もあります。

ところが、この小学校を作るというはなかなか大変です。その証拠に、学校数を見れば分かります。21年度の文科省の学校基本調査によると、公立21974校、国立74校に対して、私立は210校しかありません。この私立も多くは、大学や中高の系列校ですので、小学校のみの私立学校というのは、極めて例外的な存在と言えるでしょう。

多くの親が現状の小学校を不満に思って、自分で学校を作ろうとまで考えているにも関わらず、私立小学校が少ない理由は簡単です。ライバルの公立の授業料が無料だからです。同じ理由で中学も少ないですが、中学は高校との一貫校が多いですので、小学校は公立で、中学から私立というのが一般的だからです。

この小学校を作る場合の基準は、「小学校設置基準」という文部科学省令に定められています。この省令ですが、制定されたのが平成14年と最近です。それまでは、私立の小学校が新設されるということを想定していなかったのか、その都度、裁量で判断していたようです。この基準が制定されたことで、小学校が作り易くなりました。

簡単に基準を見ると、次のとおりです。

・1クラスは40人以下
・先生は1クラスにつき一人
・校舎は、生徒40人以下は500平米、41人~480人は、500平米プラス40人を超えた人数につき5平米、481人以上は、2700平米プラス480人を超えた人数につき3平米
・運動場は240人以下は2400平米、241人~720人は、2400平米プラス40人を超えた人数につき10平米、721人以上は、7200平米。

小学校は6学年ありますので、原則として240人が最小人数です。この場合、校舎は500+(240-40)×5=1500平米。運動場は2400平米以上が最低基準ということになります。

2400平米の運動場以外に、1500平米の校舎を建てることができる土地が必要です。3階建が建築可能としても、約3000平米の土地が必要ということになります。土地があれば、どこで小学校を作れるかと言えば、別の規制もあります。これについては、あとで詳しく書きますが、とりあえず、どれくらいの土地が必要かは理解しておいてください。

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