2010年7月12日月曜日

中等教育学校とは

中等教育学校と聞いてすぐに理解できる方は、中学の受験生を抱えた保護者の方か、教育関係者くらいかも知れません。中等教育学校という制度ができたのは平成10年で、まだ42校(平成21年度学校基本調査)しかありません。

中等教育学校とは、中学と高校を一緒にした6年制の学校です。しかし、いわゆる中高一貫校とは違い、1つの学校です。とはいえ、前半の3年が中学相当、後半の3年が高校相当と見なされます。また、中学と高校が同一の設置者であれば、中等教育学校のように一貫して教育することも認められていますので、中高一貫校と中等教育学校の違いは少ないと言えます。

大きな違いは、公立の場合、中学は義務教育のため学力による選抜はできません。そのため、中等教育学校でも学力試験は課されません。そのまま入試なしで高校に入れるのと同じ効果が得られます。ただし、人気校は、調査書・面接・抽選などでの選抜は行われます。また、中高一貫校では、高校進学時に入学金が必要な学校もありますが、中等教育学校は1つの学校なので、必要ありません。

設置基準は、中学と高校のそれを準用することになります。

そもそも、中等教育学校は、私立学校が中高一貫教育で人気を得たため、公立も同様の学校を作れるようにと設けられた制度です。義務教育が中学校までですので、そういう意味では無理のある制度ですが、6年間を一貫したカリキュラムで教育できるというメリットもあります。しかし、認知度という面で不利ですので、いきなり新設で中等教育学校を設けるのは、生徒募集上、ハードルが高いかも知れません。

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